リーチのメリットとデメリット
状況によりリーチをかけたほうが良い場合とリーチをかけないほうが良い場合があります。ここではまず、リーチをするメリットとデメリットを解説します。
リーチをするメリット
リーチをすると役がなくてもアガることができ点数もアップします。
また、4人いるプレイヤーのなかで一番にリーチをかけるのは効果的で、自分が「攻撃のサイン」を出すことによって、相手を自由に打たせないことができます。自分がリーチをかけている場合、相手は危険な牌は警戒して捨てられなくなるため思うように打てなくなります。
リーチのデメリット
一見メリットばかりのリーチに見えますが、実はデメリットも存在します。
まず、リーチをすると手をいじれなくなります。仮に親が追っかけリーチをかけてきても自分は降りることが出来ないため例え危険牌でも捨てなくてはなりません。
また、ロンアガリ出来る確率が下がります。自分がリーチをかけている場合、相手に警戒され危険牌などを捨てなくなるためロンアガリしにくくなります。
迷ったときは
リーチか黙聴か
リーチを打つべきか、リーチをかけずに黙聴(ダマテン)にするか、迷ったときはリーチすることをおすすめします。というのも、手をいじれなくなる、ロンアガリ出来る確率が下がるなどデメリットもあるリーチですが、それ以上にメリットが大きいからです。打点がアガるだけでなく、相手へプレッシャーをかけることができます。
追っかけリーチ
誰かがリーチを打ったあとに自分がテンパイしたとします。その場合に自分がリーチを掛けるべきなのか。迷ったらリーチでも問題ないのですが、リーチのみなど極端に点数が低い場合はベタオリをおすすめします。自分がアガっても1,000点しかもらえないのに、勝負を仕掛けるにはあまりにも分が悪すぎるからです。
引っ掛けリーチ
筋の考え方はリーチにも応用することが出来ます。
筋の応用
麻雀には筋と言ってリャンメン待ちをしていると仮定した時に使える守備の考え方があります。筋を忘れてしまった方は筋の考え方をご覧ください。
この筋の考え方を逆手に取ったひっかけという考え方もあるので解説します。
例えばを捨てて、次のような待ちをすること。
このような待ちをしていると誰かがの筋で安全だと思って
を捨ててくれるかもしれません。
意図的に引っ掛けを狙う場合もあれば捨て方によって結果的に引っ掛けになってしまう場合もあります。
引っ掛けリーチの弱点
弱点としては「ひっかけ」をすると自分が不利な待ち方である、カンチャン待ち、ペンチャン待ち、単騎待ちになりやすいということ。
また、ひっかけリーチは心理戦の意味合いが強いため、すでにリーチをかけている相手には意味がありません。リーチをかけている相手はそもそも捨て牌を選べないため、ひっかけをして待ち方の悪い自分が不利になる場合が多いです。
リーチをしない状況
リーチをあえてしない状況があるので解説します。
あえてリーチをしない場合
自分の点数が高い場合などはあえてリーチをかける必要がありません。リーチをすれば当然点数が上がるのですが、デメリットとしてロンできる可能性が低くなります。
まずは例を見てみましょう。
例えば、親で跳満が確定しており、あがれば18,000点の高得点で役もあるので別にリーチをしなくてもいい状況。ここでどうするか。
リーチをする選択
メリット | 跳満が倍満になり点数が24,000点にアップ! |
---|---|
デメリット | 警戒されてロンできる可能性が下がる。 |
リーチをしない選択(ダマを選択)
メリット | 警戒されないのでロンできる可能性が高くなる。 |
---|---|
デメリット | 点数は跳満で18,000点のまま。 |
この場合はバランスの問題になるのですが、リーチをして点数を上げるよりもアガれる可能性を高くしたほうが良いと考えることができます。18,000点のリードでもほぼ勝敗が決定できるような大きなリードを得ることができるため、無理に点数を高くせずになるべくアガれるようにダマを選択するのが有効な選択肢といえます。
ただし例外もあり、逆転したくて高い点数が必要な場合はもちろんリーチすべきです。また、序盤に聴牌してリャンメン待ちや3面待ちなどのいい形ならばツモも十分に期待できるのでリーチしてもよさそうです。
高い点数が必要ない場合
高い点数が必要ない場合もリーチをかける必要がありません。
例えばオーラスで自分が1位の場合などは高い点数であがる必要が無いため無理にリーチをかける必要がありません。また、点数が競っている場合はリーチをするのにかかる1,000点を供託することにより順位が逆転してしまう場合もあります。
このような場合もリーチをする必要がありません。
ベタオリ/ゼンツ/まわし打ち
麻雀では基本的にアガリを目指しますが相手から攻撃のサインがあった場合にどうすればいいのかを解説します。
攻撃のサイン
攻撃のサインの一つにリーチがあります。リーチをかけるということは、当たり前ですがテンパイしていることになるため、場合によっては自分が振り込んでしまう危険性があります。
次に、ポンやチーなども相手がアガリに近づいている一つの目安になります。だいたい2副露以上していればテンパイを疑い警戒したほうが良いです。
リーチをかけられた場合
相手からリーチをかけられた時の対処方法は大きく3つあります。1つずつ見てみましょう。
ベタオリ
ベタオリとは自分があがることを完全に諦めて守備に徹する方法です。もし順子や刻子などが揃っていてもそれを崩してしまいます。少し勿体無い気もしますが、失点のリスクを最小限に減らすことができます。自分があがることを完全放棄して守備にまわるのがベタオリで「引く」とも呼ばれます。
ゼンツ/全ツッパ
2つ目の選択肢に全ツッパという方法があります。これは自分があがることを目指して、相手の危険牌だろうが捨てていく戦法です。とにかくアガリに向かう方法で「押す」とも呼ばれます。リスクもありますが、自分がアガれた場合は失点を防げて点数を増やすことができます。
まわし打ち/回し打ち
3つ目の選択肢として回し打ちという方法があります。これは危険な牌を回避しつつあがりを目指す方法です。いきなりベタオリせずに、ノーリスクで危険を犯さずにあがる可能性を維持できるのであればやったほうが良いです。ただし、悪く言えば中途半端になります。あがりを目指しているようであがりに遠く、降りているようで降りていない。結局ロンされてしまうと何をしているのかよくわからない状況になります。
どの選択肢を採ればよいのか
アガリに近い場合は回し打ちをしたくなりますが、初心者の場合は「ベタオリ」か「ゼンツッパ」のどちらかでいい場合が多いです。押すか引くかの選択だけでもかなり成績が改善されることが多いです。
鳴きの戦略
ポンやチーなどもうまく活用しましょう。
ポンやチーの注意点
ポンやチーをすることで「リーチができなくなる」つまり「役がなくてアガれない」という状況に陥らないように注意してほしいです。
メリット
ポンやチーのメリットは完成までのスピードが早くなること。相手の捨てた牌をもらうことで、完成までの時間を大幅に短縮することができます。
特にや
のようなピンポイントで引いてこないといけないような急所のカンチャンやペンチャンを埋めるにはチーできるとかなり助かります。
点数が安くても早くアガリたい場合には積極的なポンやチーが効果的です。
デメリット
ポンやチーなどの副露を行うと守備力が低下する場合があります。というのも、一度鳴いた牌は動かすことができないため、もし相手にリーチをかけられても捨て牌の選択肢が少なくなるため、守備力が下がると考えることができます。
仮に3副露してしまった場合は捨てられる牌の選択肢が極端に少なくなるため、降りようと思っても選択肢がほぼなく、振り込んでしまう確率が高くなります。
ネット麻雀のデータでも、「副露(フーロ)率=ポン・チーした割合」が高い人は、「放銃(ホウジュウ)率=ロンされる率」も高くなる傾向にあります。
カンの戦略
鳴きの延長として「カン」にも触れてみます。
麻雀アニメ「咲-Saki」の影響もあって、カンや嶺上開花が注目を浴びることになりましたが、カンにもメリットとデメリットがあります。
当たり前のことですが、カンをするとドラが増えます。
ただし、ドラが増えるのは自分だけではありません。自分も含め全員もドラが増えることになります。
余計なカンをしたあげく、リーチしている相手に振り込んで、大きな失点につながることもあります。
カンをする際の一つの目安としてカンをした後に自分が上がれる可能性が高いのかを考えます。
自分がアガれる可能性が低いのにやみくもにカンをすると相手の点数を上げるだけで自分にとってデメリットしかありません。
カンは一見点数が上がり魅力的ですがデメリットもあるため、注意して使うことが望ましいです。
これで、初級者上達法は終わりです。長文に付き合っていただきありがとうございました。